結局のところ、2011年のカルチャーを振り返ったときに真っ先に浮かぶのが映画『モテキ』でした。
年の瀬の今だからこそ強く感じることでもあるが、きっと数年後に振り返ったとしても同じ気がします。
これはサントラ盤ではなく、映画本編に使われた楽曲を集めたコンピレーション・アルバム。昔流行ったジョン・ヒューズなどのアメリカ青春映画にこの手のかっこいいヒット曲を満載したアルバムがマストだったように、この一枚には近過去を含めた”今”の曲がぎっしり詰まっています。(編集長 稲田浩)
あれだけメタルメタルと騒いでおいて、ゴリゴリのR&Bを挙げるのはやや気が引けますがブログでDJ MAARさんが触れていたように2011年は本当にインディーシーンの大当たり年。
Odd Futureから続いてきた新しい流れがTheWeeknd、Lana Del Rey、Azealia Banksといったミュージシャンの登場により、1つの枠として帰結したように思います。
特に、年の瀬に例の如く突然フリーで配信されたこの1枚は素晴らしいの一言。何から何まで“Next”なアルバムでした。
(編集micky)
「アメリカンロックの良心」こと、Wilcoが出したひとつの集大成的アルバム。
カントリーをルーツにしながらも、ジム・オルークにミックスを依頼したり、自分たちの音楽性を語るのにJohn Caleの『Paris 1919』を引き合いに出したり、いわゆる音響系っぽい実験的なアプローチをする稀有なバンドです。
リトルハンセンの北原さんがオススメしていたので聴いてみたら、これがまた良くて。今年はコレばっかり聴いていました。(編集A)
3.11後にスチャダラパーが発表したミニアルバム。ライブ会場でのみの販売となっており、野音で開催された、「チャダラ2011『 オール電化フェア』」で手に入れました。何にも縛られる事無く、突然放たれた8レベルの音源からは大人の本気が溢れ出ています。シークレットトラックの8曲目は(喜んでいいのか)今やライブでもお馴染みですね。僕にとっての今年の一枚は、色々な意味でコレ以外には考えられません。
(編集S)