#1. Prince『Art Official Age』

今更言う事でも無いけれど、なのにあえて言葉にすると...やはり全部曲イイですもの(涙)。広すぎない、温かい空間で鳴らされている音楽。本当にプリンスの住んでいるプリンスCITYっていうのがあるんじゃないかなって思う程の揺るぎない世界観が音に表れている。世界観に合う音、演奏、録音...シンプルに「全部曲イイですもの」(2回目)「そりゃ、そうですよね...」と。言う事が無い。

#2. Thom Yorke『Tomorrow's Modern Boxes』

不感症になってしまっただろうか..と思う位、歳のせいかなんのせいかいろいろ聴いても「心地いい」とか「好き」の熱量が決して以前程高くは無いことが圧倒的に増えていて、クオリティの高い音楽に触れる機会は圧倒的に多いはずだけれど何故か。「別の世界へ連れて行ってくれる」ことを音楽に望む私にとって、この作品は私の心に「ボフッ」っと丸い光を灯してくれたもののひとつである。ストライクで腹が痛くなった。ライフワークとしてコンスタントにこういった作品が出来上がって来る様子にもグッとくる。

なるべく新しいモノの紹介を優先しようと、既に名声のある人は後回しにしてしまう所がでてしまう時があったが、そういうのももはや関係ないなと。新作というのは誰にとっても新作であり、”新しい感覚”や欲求を満たしてくれるモノは、ベテランも新人も関係なく作る人は作るんだった。少ない音で、音色選びと構成だけで「うっ」とくるポイントがいくつもある。

#3. Hospitality『trouble』

懐かしいようで落ち着くバンドの音の質感と曲達。街にBPMもアゲアゲやガッチリ作り込んだ音が溢れる中、他方でかつてXXXのようなバンドの登場があったり、それ以降こういった「いつの時代の?」と耳を傾けるような、でも古くさいだけでない感覚のアーティストも結構見掛ける。いつの時代も年代不詳な音楽は存在するんだけれども、そこから先はたぶん曲の他にテクスチャーの”あんばい”で気になるかどうかっていう感じで。

やっぱり曲やそのアーティストのキャラクターと合っているのかどうかっていう”あんばい”がしっくりくる時が嬉しい。珈琲をゆっくり飲んでるように聴けるのが再生回数が自然と多い。

選んでくれた人

フルカワミキ

http://www.furukawamiki.jp/
https://twitter.com/furukawamiki