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#1.A Tribe Called Quest 『We Got It From Here… Thank You 4 Your Service』
傑作がどうかはわからないけど、ラップ、歌声はもちろん、サンプリング&スクラッチなど、ビートメイクすべてから人肌的指先の細やかなタッチや塩梅をイビツなまでに感じさせてくれる。超プライベートな気持ちや魂などを2016年的な密室的洗練さと執拗ソウルフルんな世界観と愛情を濃密に感じてしまいました。レクイエムともなった、凄い世界観の18年ぶりのラストアルバム。デ・ラ・ソウルの新作を経ると余計にそう感じました。沁みる。
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#2.鶴岡龍とマグネティクス 『Luvraw』
エキゾチック艶歌トークボックス新世界とでも呼ぶべき新たなサイケデリック・アダルト・コンテンポラリー音楽世界をきりひらいた、LUVRAWあらため鶴岡龍とマグネティクスによるデビューアルバム『LUVRAW』が、年末ギリギリに宅録完全自主制作による限定DIY流通盤として到着。色気と艶を、ヨコハマ・エキゾチック&昭和歌謡ムーディー&レゲエ&ダブに感じさせてくれる日本語によるトークボックス歌心のソウルフル哀愁が濃密変態エロチックに沁みわたる。まさに熟れすぎた禁断の果実。細部にこだわりを感じさせてくれるアナログな音質と鳴りの空間にもグッときました。
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#3.Frantz Casseus 『Haitian Dances』
CDR化は数年前だったようですが、今年知る事が出来たうれしい一枚。マーク・リボーのギターの先生だったというハイチ生まれで、アメリカを中心に活動をしていたハイチアン・クレオールなギタリスト、フランツ・カソーズの1954年、US20世紀音楽図書館スミソニアン・フォークウェイズからリリースされていたギター・ソロ作品をCDR化したもの。たおやかに凛とする至福の音楽時間。今年もここに紹介しきれない数多くの素晴らしい音楽と出会えた2016年でした。そして、アルバムというより一曲として、いとうせいこう&ヤン富田"スイート・オブ・東京ブロンクス"に泣きました。