山本真太郎さん

(KIDS LOVE GAITE デザイナー)
東京生まれ。ロンドンのThe Old Curiosity Shopにてシューズデザイナー木村大太とイアン・リードのアシスタントとして働く。2000年に帰国後、浅草のシューズファクトリーにて靴作りのノウハウを習得。2008年秋冬シーズンより自身の手がけるシューズブランド、KIDS LOVE GAITEをスタート。現在はコンセプチュアルライン、クラシックラインという2つのラインを設けて、毎シーズン多彩なコレクションを展開中。

KIDS LOVE GAITE

-山本さんとKANGOLの出会いについて教えて頂けますか。

山本:初めてKANGOLの帽子を見たのは、たしか15歳ぐらい。僕が中学生の時ですね。当時の僕は海外のロックやパンクに魅了されていたんですが、ちょうどその頃ヒップホップにも興味が沸き始めて。当然その内にLL Cool Jとか、Run-DMCの存在を知るようになるんだけど、彼らがこぞった被っていたのが、KANGOLの『BERMUDA CASUAL』だった訳です。とにかくカッコ良くて、すぐに都内のセレクトショップに足を運んで、購入したのを覚えています。

-なるほど、ヒップホップがきっかけになったんですね。当時はどんな風にKANGOLの帽子をコーディネートしていたのでしょうか?

山本:今でもそうなんですが、僕は身体があまり大きく無いので、全体のバランスというのはすごく意識していますね。それは、シルエット的な意味だけでは無く、例えば『BERMUDA CASUAL』の場合はどうしてもヒップホップ的なイメージが強いので、今日みたいにMA-1やブラックデニムとか、ロックやパンクの要素をミックスしてバランスを取ったりだとか。KANGOLの帽子は『BERMUDA CASUAL』の他にもいくつか持っていて、2、3年前はハンチングを良く被っていたんですが、その時も同じようにバランスを意識してコーディネートを組むようにしていました。

-KANGOLというブランドの印象、魅力についてはどのように考えていますか?

山本:KANGOLと聞いて、まず頭に浮かぶキーワードは音楽との深い繋がり。先ほどのLL Cool J、Run-DMCの話にも繋がりますが、ああいったいわゆる、“黄金期”のカルチャーにコミット出来ていたブランドというのは世界でもそんなに多くはないですし、これからも永遠に語り継がれていく、素晴らしい史実だと思います。一方、イギリスでは、あまりファッションに興味の無さそうなおじいちゃんがさらっとKANGOLのハンチングを被ったりもしている訳で、その老若男女が楽しめる幅の広さっていうのが一番の魅力なんじゃ無いですかね。あと、すごく個人的な話になりますけど、昔はこの『BERMUDA CASUAL』のカンガルーロゴって刺繍では無く、ワッペンだったんですよ。だから長く使っているとワッペンが取れて、すごく悲しい思いをしたんですけど、今日手に取ってみて、刺繍になっている事にとても感動しました(笑)。こういった定番のモデルを着実にアップデートさせて行く姿勢は、ぜひ自分も見習いたいですね。

BERMUDA CASUAL

White
7,884円(税込)