猪塚慶太さん
(スタイリスト)
1974年生まれ。2003年よりスタイリストとして活動をスタート。雑誌から広告、アーティスト、ショーのスタイリングに至るまで、幅広い分野で独自のセンスを発揮している。
http://keitaizuka.com/
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猪塚:高校生ぐらいの時に、LL COOL Jが被っているのを見たのが初めてかな。実際に自分でKANGOLの帽子を買ったのは、それから少し間があいて、スタイリストとして仕事を始めてから。8年くらい前にちょうどオールドスクールをテーマにしたショーがあって、それでやっぱりオールドスクールと言えば、KANGOLだろうということで。基本的にバックグラウンドにカルチャーが見えるブランドは好きですね。
猪塚:KANGOLというとストリートのイメージが強いですけど、分かり易いアイコンとして使うよりは、もう少しフレッシュな見え方になるように心がけています。もちろんストリートやヒップホップといった要素も大好きなんだけど、Samuel L. JacksonやQuentin TarantinoのようなルーツっぽいKANGOLの被り方もすごく好きで。その辺りを上手くミックスして、2014年版の新しいKANGOLの被り方を提案するようにしています。今日自分で被るのには『TROPIC 504 VENTAIR』を選ばせてもらったんですが、ハンチングってハットやキャップに比べてコーディネートが難しいアイテムじゃないですか。スタイリングの時も同じなんですけど、難しいアイテムの方が攻略したい気持ちが出てくるというか、燃えるんですよね(笑)。
猪塚:先ほど話したような要素を持ち合わせながらも、オシャレなおじいちゃんが被っているようなイメージがあります。あと30年ぐらい経って、自分がおじいちゃんになった時にはKANGOLのハンチングを被っていたいな。そういうクラシックな部分が個人的には大好きなので、今の時代のムードをくみ取って進化をしながらも、その部分はブランドとして、ずっと持っていて欲しいです。