master-piece presents
「僕らの工場計画」

1.「私の日常」

 2005年某日・大阪

 ここは大阪のとある工場・・・・

 「「ダダダダダダダダダダダダ・・・・」」

 たくさんのミシンの音が鳴り響く中、私は今日も工場の職人たちと共に発注のあったカバンを作っておりました。

 私は野村(のむら)と申します。長年、大阪で工場を営んでおります。

 大阪は昔からカバンの製造で有名な土地です。革モノの製品は特に有名で、少し前まではたくさんの工場が屋根を連ねておりました。しかし、不況ということもあり中々難しい部分も多いです。小さい工場はとても苦労していると思いますが、私たちは何とかそういった小さい工場にも仕事を振りつつ、協力して頑張っています。

 基本は経営側の人間なのでモノ作りは職人に任せております。ですが、モノ作りは好きです。自分で畑を借りて、色々な野菜を育てています。スイカやトマト、季節によって色とりどりの野菜が自分の畑に実ります。

 畑を始めようと思ったきっかけは、早起きするためです(笑)。夜は結構遅くまで仕事をすることが多かったので、朝が辛くて・・・

 夜仕事をするよりは朝早くから仕事をした方が効率が良い。早寝早起きをするために畑を始めてみました。

 夏場なんかは昼間から暑くなるでしょう? 朝早くから起きて農作業をしなければ、野菜を枯らしてしまう、という使命感で目が覚めるようになりました(笑)。

 今では私の育てた野菜を人に食べてもらえるのが楽しみの一つです。

 おっと・・・いつもついつい話が脱線してしまうんです。