「野村さーん!」
うちの職人が企画書を持ってきました。
「マスターピースさんから発注入りました。」
職人が嬉しそうに言います。
「嬉しいですね! 納期とかの確認をせな・・・」
現在はマスターピースさんからの発注が多く、非常に助かっております。マスターピースさんは大阪のブランドなので、ご近所という事もあってか、よく冨士松(マスターピース・ディレクター)さんも顔を出してくれます。もう長い付き合いです。
私たち工場は直にブランドの方々とお会いして打ち合わせができることが稀ですので、それゆえに冨士松さんが来られた時は嬉しくて、ついつい長話をしてしまうんですよ。
電話越しでやりとりするのでは無く、こうやって顔を合わせて話ができるのは非常に良い関係です。それゆえに仕事の話だけでなく、たまに話が脱線してしまうこともありますが(笑)。
「さて・・・」
今日もそろそろ冨士松さんがいらっしゃる頃だ。
「こんにちはー!」
冨士松さんの声ですね。
「はいはい!」
私も満面の笑みで迎えます。
少し雑談をしてから、冨士松さんは工場の様子をいつも通りに見て回りました。熱心に生地感や縫製を確かめて、要望などがあればその都度言ってくれます。モノが上がってからクレームを言われるのが、私たち工場としては一番辛いんです。なので、こうやって頻繁に来てチェックしてもらえると助かります。
「最近、他の工場の様子はどうですか?」
冨士松さんが心配そうに尋ねてきます。