• #1.Jim O'rourke 『Shutting Down Here』

    ご存知ジム・オルークさんの2020年リリース作。オーストリアのEditions Megoとフランス国立視聴覚研究所・INAの音楽研究グループであるGRMが新しく始めたレーベル・PORTRAITS GRMからの第1弾がジムさんの作品。(同レーベルからのLucy Railton & Max Eilbacherも傑作!)個人的にはジムさんのSteamroomシリーズとは異なる緊張感と静けさを持った楽曲に聴こえます。奥行きを感じさせるプロダクションに脱帽です。

  • #2.Beatrice Dillon 『Workaround』

    ベルリンのPANからリリースのビアトリス・ディロン2020年作。全曲鋭い音を聴かせてくれている中でも、Laurel Haloの金属的なボーカルが入った”Workaround Two”、”Workaround Eight”もキレッキレで色々なところで聴きました。タブラの音色が所々に使われていて、そのニュアンスも面白かったです。彼女の有機的な部分と無機的な部分の重ね合わせ方は独特で知的に感じます。

  • #3.Jeff Parker 『Suite for Max Brown』

    素敵なジャケットは若き日のお母さんの写真。今年もシカゴのINTERNATIONAL ANTHEMは良作だらけだったけど、ジェフ・パーカーの新作は群を抜いてたくさん聴きました。今作はNonesuchとの共同リリース。曲によって編成も異なっているけど、全体的にヒップホップのプロダクションをベースとしているのか、統一したニュアンスがある。ざらっとした質感の生演奏、サンプルのエディットなどなど、手法はたくさんありつつも、優しさを含みながら果敢にも新しいことへ挑戦していくことの出来る姿勢をビシビシ感じられるアルバムです。