• #1.Mac Miller 『Swimming』

    惜しくも今年若くして亡くなってしまったMac Millerのこのアルバムは今年1番聴いたといっても良いくらい1年を通して聴きまくりましたね。初めてアルバムを聴いた時、1曲目から心を完全に鷲掴みにされた記憶があります。現行のトラップ寄りのヒップホップとしては割と優しいサウンドなのですが、それが更に僕にとっては非常に心地よく感じました。そして、その優しさの中にもどことなく棘のあるように感じる彼のスタイルはアルバムを何周も聴いてしまうほどの魅力を作品全体に付加しているように思いました。

  • #2.Anderson Paak. 『Oxnard』

    2018年駆け込みでリリースされた間違いなく傑作と言えるアルバムです。前作にも増して豪華なプロデューサー、フィーチャリング陣によって最後の最後までボリュームのある作品になっています。個人的に前作よりも少しキャッチーさがなくなったようには感じるのですが、だからこそ逆にいわゆるスルメ的なずっと長い間聴けるような作品になっているし、聴けば聴くほど良いなと思えるアルバムだと思います。

  • #3.Joey Dosik 『Inside Voice』

    VulfpeckのメンバーではあるJoey Dosikのこのアルバムは間違いなく今年の隠れた名盤の1つでしょう。Anderson Paak.やMac Millerほどメジャーではないし、むしろインディー寄りのアーティストですが、上の2枚のアルバムに全く劣らないほどのクオリティーと音楽的な質の良さには眼を見張るものがあります。オールドスクールなソウルミュージックをしっかりと踏襲していて、サウンドもかなり古い音源をリファレンスにしているような気がします。アルバム全体としてどこか懐かしさを感じると同時に、ただの真似事ではなく彼の感性によって咀嚼された古き良きソウルミュージックが現代の音のなかで新しい魅力と共に蘇っているアルバムです。