Buffalo Daughterが活動始めた頃、Beastie BoysとLuscious Jacksonの事を「この人たち絶対近い感覚を持ってる気がする」って思ってました。
その後Grand Royalからアルバムを出すのが決まった頃にはメンバー達にもNYで会って、年齢がほとんど同じだからか音楽の趣味もほぼ同じでNYや東京の話で盛り上がったりすごく楽しかった。
AdamはBuffalo Daughterの”Silver Turkey"という曲が好きでパリや東京のライブで一緒だった時には楽屋でベースのフレーズを弾いたりしたのを覚えてます。
彼とは音楽の話も良くして、「PINK FLOYDの" live at Pompeii"の映像が最高だから見た方がいいよ」とか、自分でミックステープを作ってくれてわざわざ送ってくれたこともありました。
Rock, Funk, Jazzの曲が並んでいて、一番最後はアントニオ・カルロス・ジョビンの「Aguas de Marco」で、すごく好きなアレンジだった事を伝えるとエンジニアのMarioから教えてもらったトラックだって言っていました。
そのテープは写真でジャケットを作ってくれていて、イタリア料理屋さんに一人でいるんだけど、ちょっとおどけた姿に見える写真でした(カッコつけてたのかな~?)
 
チベタンフリーダムコンサートに誘ってくれた事で私たちも社会的な事を音楽を通して考えるきっかけにもなりました。
行動を起こして世界を変えようとする強い意志を持っている人でした。
普段はとっても優しくて、Adamに赤ちゃんが産まれた時はすごく大きい写真をメールで送ってきたり私が初めて妊娠した時は偶然家族と東京に来ていて、奥様と一緒に妊婦さんの経験話やアドバイスをいろいろ教えてくれました。
NYに行った時はディナーに招待してくれてAdamがパエリアを作ってごちそうしてくれました。
その時はチャイナタウンで買って来た格闘もの映画のDVDを大きなスクリーンで見せてくれて、集まっていたお友達が無反応だと「あんまり面白くなかった?」ってちょっと自信なさそうに話してたのがなんかかわいかったです。
 
音楽を通していろいろな経験をさせてくれたAdamに心から感謝しています。
talk to you soonって言っておきながら会えなくなっちゃったのはほんとに寂しいけど、これからもBeastie Boysは、なんか面白い事やってくれるって思ってるから
 
---- yumiko:Buffalo Daughter

大野由美子
Buffalo  Daughter

音楽家。Bass, Mini Moog, Triple Cello Pan 奏者。
93年よりBuffalo Daughterとして世界を舞台に活動を続ける。